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東洋医学の考え方 ―「内火(ないか)」とは?🦔
2025.10.06

こんにちは。昭島緑町鍼灸院の金久保です。今回は、東洋医学の病理概念のひとつ「内火(ないか)」についてお話しします。
東洋医学における「内火(ないか)」とは、体の中に過剰な熱がこもった状態を指します。
別名「内熱(ないねつ)」とも言い、「火(ひ)」は五行の“火”から派生した病理概念で、過度な興奮や代謝の高まりによって起きる病的な熱を意味します。
🔥 「火」「熱」の主な特徴
- 上に昇る(のぼせ、頭痛、顔のほてりなど)
- 燃え広がる(炎症や過剰反応)
- 乾燥させる(体液や潤いを消耗する)
- 活動を過剰にする(精神不安、イライラ)
内火の主な原因
原因 | 内容 |
---|---|
感情の高ぶり | 怒り・ストレス・不安などで「気」が上に昇り、内火となる |
暴飲暴食・脂っこい食事 | 消化機能に負担がかかり、体内で熱を生む |
睡眠不足・過労 | 気血を消耗し、虚熱(体の内側の熱)がこもる |
もともとの体質(陽盛体質) | エネルギーが強く、熱を生みやすい体質 |
内火による主な症状
部位・カテゴリ | 代表的な症状 |
---|---|
全身 | ほてり、寝汗、のぼせ、手足の熱感 |
精神 | イライラ、怒りっぽい、不眠、焦燥感 |
消化器 | 口が苦い、便秘、口内炎、胃のつかえ |
顔まわり | ニキビ、赤ら顔、目の充血 |
舌 | 舌が赤く、舌苔が黄色〜乾いている(熱のサイン) |
内火を冷ます食事のポイント
キーワードは「清熱」「瀉火(しゃか)」「潤す」こと。
効果 | 食材例 |
---|---|
体の熱を冷ます(清熱) | きゅうり、トマト、ゴーヤ、セロリ、スイカ、緑豆、豆腐、梨 |
肝火・心火を鎮める | セロリ、春菊、百合根、クコの実、菊花、決明子(けつめいし) |
潤いを補う(火で乾いた体を潤す) | 白きくらげ、はちみつ、山芋、梨、杏仁、麦門冬 |
消化にやさしい | おかゆ、スープ、温野菜などで脾に負担をかけない |
避けたい食品:
唐辛子、にんにく、揚げ物、アルコール、肉類の過剰摂取、チョコやスナック菓子など“熱を生むもの”
内火に使われる代表的な漢方薬(参考)
タイプ | 漢方薬 |
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肝火上炎型(怒り・イライラ) | 龍胆瀉肝湯(りゅうたんしゃかんとう) |
心火亢進型(不眠・動悸) | 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)、温胆湯 |
胃火上昇型(口内炎・口臭) | 清胃散(せいいさん)、半夏瀉心湯 |
虚火(陰虚による内火) | 知柏地黄丸(ちばくじおうがん)、六味地黄丸(ろくみじおうがん) |
まとめ
内火は、ストレスや生活習慣の乱れ、体質など、さまざまな要因で起こります。
放っておくと体のバランスが崩れ、心身のトラブルにつながることもあります。
「最近イライラしやすい」「体が熱っぽい」「眠りが浅い」などのサインを感じたら、
一度、体質から見直してみましょう。
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